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空に浮かんでいる雲ですが、
実に様々な呼び名があるかと思います。
その数ある呼び名の中でも、
有名なのが入道雲や積乱雲という呼び名ではないでしょうか。
この2つ、
比較的同じような雲に対して使われることが多いですが、
キッチリとした違いはあるのでしょうか。
気になったので、少し調べてみました。
そもそもの違いや、
季節、それぞれの雲の由来やでき方についても調べています。
入道雲と積乱雲について詳しくなりたい方は、
ぜひ参考にしてみて下さい。
入道雲 積乱雲の違いを解説
入道雲と積乱雲、
どちらも雲の呼び名としてはポピュラーなもので、
よく耳にする名前だと思います。
この2つの違いですが、
実はあまり大きな違いはありません。
そもそも名称については、
気象学で使用されている名前と、
俗称という違いはあります。
気象学で使われるのが積乱雲で、
俗称として入道雲という名前です。
この2つの雲、
まったく同じというわけではありませんが、
共通しているのは、
「雷が伴うケースが多い」ということです。
雷鳴や雷光、大量の雨などをもたらすこともあり、
どちらも見かけたら、
気を付けたい雲であることは間違いありません。
ちなみに、
入道雲というのは、
実は積乱雲の一部と言うことが出来ます。
入道雲というのは、
見た目からも分かるように
空高くそびえ立つ雲のことですが、
この状態の雲を別名で
雄大積雲(ゆうだいせきうん)と言います。
積雲が発達して出来るためにこのように呼ばれるのですが、
積乱雲は、
さらにこの雄大積雲が発達したものを言うのです。
このように
入道雲と積乱雲については、
まったく同じではないものの、
明確に異なるというわけでもなく、
同じ系統上にある雲と言えるわけです。
入道雲の季節
入道雲がよく見られる季節、
細かいことを言えば地域により様々なのですが、
一般的には、
夏によく見ることが出来る雲となっています。
そもそも入道雲のでき方は、
夏の暑い日に地上付近が熱せられ、
温かい空気が上空へと登っていきます。
上空に登っていった温かい空気は、
今度は冷やされて、
水蒸気や水滴になり雲を形成することになります。
これがどんどんと繰り返されていき、
縦に長い大きな雲を形成するのです。
そして、
これが更に続くと、
いずれ積乱雲となり、
積乱雲の中では、
たくさんの水蒸気や水滴がありますので、
これらがぶつかり合い、静電気を発生することによって、
雷が発生することになるわけです。
このような一連の流れを経て、
入道雲や積乱雲は出来るため、
暑い夏の季節が
ある意味ではシーズンと言えるでしょう。
ただし、
日本海などでは、
冬は冷たい季節風が吹く関係で、
冬でも入道雲が出来ることもあります。
なんで「入道雲」?由来は
積乱雲は、気象学で使われる名前。
入道雲は俗称だという説明をしましたが、
それでは、なぜ入道雲と呼ばれるようになったのでしょうか?
そもそも入道雲の入道というのは、
仏の道へ入門することを指しています。
そこから派生して、
お坊さんのことや坊主頭の人に対しても入道と使わるようになり、
更には坊主頭をした妖怪のことを大入道と呼んだりもします。
ここまで説明すると何となく分かってきますが、
入道雲というのは、
この妖怪の大入道から来ていると言われています。
空高くそびえたつ大きな雲は、
まさに妖怪そのものに見えたということですね。
入道雲の雨の振り方
入道雲も積乱雲もどちらも雨を伴うものですが、
積乱雲と比べると、
入道雲の雨の降り方というのは少し異なっています。
発達した積乱雲は、
雷とともに大量の雨を降らせることになります。
これは
積乱雲の中には大量の水蒸気や水滴があるためで、
これが短時間にザっと振るために、
大量の雨となるのです。
積乱雲ほど発達していない入道雲では、
ここまでの強い雨が、降ることはありません。
どちらかと言えば、
にわか雨程度で、
雷が鳴るということはほとんどありません。
そのため、
どちらかと言えば、
入道雲の段階で雨が降ってくれたほうが、
被害が少ないと言えるわけです。
近年、
ゲリラ豪雨などは積乱雲によってもたらされているわけですが、
何とか入道雲の段階で、
溜まった雨を吐き出してくれれば良いのになと思っちゃいますね。
入道雲は季語になる?
一般的に、
夏に出来ることが多い入道雲ですが、
これはそのまま季語として用いることが出来ます。
季節は当然、「夏」ですね。
俳句の世界では、
積乱雲のことを入道雲と呼んだり、
他にも、
雲の嶺(うんれい)
雷雲(らいうん)
と呼んだりすることもあります。
その時々に合せて言葉を選択することになるわけですが、
入道雲とくれば、
その一言で夏の暑い空に出来た大きな雲を想像させますね。
まとめ
入道雲と積乱雲、
どちらも夏の空に見かけることが出来る雲です。
入道雲が大きくなった先にあるのが積乱雲ですが、
どちらもほとんどの場合、
暑い夏の日に雨をもたらせてくれる雲となっています。
季語にも用いられ、
夏の風物詩とも言える雲ですが、
突如として大量の雨を降らせるゲリラ豪雨にもなりえますので、
見かけたらちょっと注意はしたいですね。